MATCH Leather Works の All That's BANZAI !

長濱レザーのMATCH Leather Works

マッチ箱とエイジング

 MATCH Leather Worksでございます。

 最近は相も変わらずPCでマッチ箱のデザインでウンウン言ってたりしますがなんとか頑張っています。ちなみに家事も頑張っています。豚の冷しゃぶシソと梅肉ソース和えが夏にピッタリ。そんな今日です。

 さて、マッチ箱のデザインがほぼ決定いたしました。

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 なんかピントがズレてますがこんな感じでいきます。ご時世に合わせてQRコードをつけてみました。元々URLだとかメールアドレスだとか書いてたんですが、ネットでアクセスしてくる人は屋号やキーワードで検索して自サイトに飛んでくるからわざわざ書かなくていいよね、という事で。

 ちなみに電話番号はまだありません。基本はオンラインでのやりとりを主にしたいと考えています。製作中はほぼ電話に出ない(気付かない)ので…余裕が出てきたら作ろうとは考えてますが、固定回線は不要と考えてます。どこかに出店してたら結局出られない電話なんていらん!という考え方なので「番号書いてるけど携帯じゃん!信用出来ない!」とか思わないでくださいね。

 近いうちにマッチ箱は発注します。アトリエオープンよりも早めに仕上げてバラ撒きます!

 

 今回は少しだけマジメに、長濱レザーのエイジングについてちょっとだけ。

 エイジング。経年変化ともいいます。皮革が汗だとか油だとか紫外線だとかいろんなモノを吸収して雰囲気を変えていきます。コレが皮革製品の面白さだと言っても過言ではありません。もちろんエイジング=汚くなると考える人もいるので一概には言えませんけれど。個人的にはキズついてたり汚れムラが出来たりしてクタクタになった革は、歴戦の勇者のようで大好きです。

 生成ヌメ、所謂タンローという革のエイジングは既に有名でしょうが、長濱レザーのエイジングはおそらくウチでしか御紹介出来ないと思います。

 使い方などでエイジングはいくらでも変わってしまうので、ざっくり方向性だけ書くと…

 ①大きな色合いの変化はない

 ②ヌメっとした光沢が出る

 ③柿渋の塗膜が色濃く変化する

 ④オイルを吸うほど重厚な雰囲気になる

 といった感じでしょうか。

 ①に関しては、べんがらは「地球が崩壊しても色の変化がない」と言われるほど安定している物質。それが皮革をコーティングしているので、タンロー革に比べれば最初の状態からの変化は非常に少ないです。染色革でなく塗り革なのでその傾向は顕著。使う程飴色に変化して…というよくあるパターンの説明にはあてはまりません。逆に言えばいつまでも刷毛塗りの木目感が続くと言えます。

 ②はおそらくエイジングが進んだ革はすべてその傾向にあるのではないか、と思っています。圧がかかって微細なデコボコがならされてツルツルになる訳です。光沢はもちろん出ます。ただ長濱レザーのヌメっとした感じは柿渋塗膜によるもの。柿渋は固まると塗膜を作りますので、その塗膜がぬめりのあるツヤを更に強くしています。

 ③にある柿渋の色変化。日光に当たる事で色が濃くなります。これについては皮革のエイジングと同じですね。日に焼けたというヤツです。更に地の皮革も透けて見えていますので、こちらの変化も合わせてなんとも独特な変化をしていきます。

 ④は長濱レザーを作ってから持ち歩いている自分の個人的感想でもあります。自分は正直あまりオイル入れを行いません。手回り品はほぼ毎日触るので、手の油が勝手に入るので。なので雨に濡れてしまってちょっと具合が悪そう…という時ぐらい。あとは半年に一回くらい軽く入れて磨くくらいです。最初の段階ではオイルは最低限しか入れていませんが、ヌメり感が深くなっていきます。特にコインケースが凄く手に馴染むようになりました。なくしてまた最初からエイジング、となったらかなり悲しくなるでしょう。

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 写真左の縦折り財布「TATE」は初期の試作で2年近く。右のコインケース「CHIBI」は7か月持ち歩いています。最初はもっと明るい赤茶色でしたが、なんだか貫禄が出てきました。特に「CHIBI」は持った際のフィット感がいいので、なんとなく手持無沙汰な時は意味もなく手に取ってしまいます。

 今年中にはアトリエをスタートさせますので、エイジング具合が気になる方は御来訪の際に「財布どんな感じになってるの?」とお声掛けくださればニヤニヤしながらお出しいたします。

 ちょっとテイストの違うエイジングをする長濱レザー、どうぞあなたのお手元に。

 

 お付き合い、ありがとうございました。